. 言論NPO主催「東京-北京フォーラム」公式サイト - 日中間の新たな将来を見据え、課題解決型の議論の場に 宮本雄二が語る第八回東京−北京フォーラムの見所

300miyamoto 今回、「第8回 東京-北京フォーラム」が近く開催されるわけですけれども、この中でやはり私が強く感じるのは、「継続は力なり」ということだと思います。2005年にこのフォーラムを始められた時には、日中関係が一番厳しい時で、そこで積み上げてこられて、中国の参加者との間の信頼関係もでき、そういう中で世界が大きく変化している。そういう背景の中で、日本と中国の有識者の方々が再び意見を交えるというのは、非常にタイムリーで、良いことだなというふうに私も感じております。
 今年は、EUの経済危機もあり、世界経済全体がどうしようかと。これはグローバルガバナンスという世界的な統治というか、マネジメントをどうしようかという問題にもつながってきます。当然、日本と中国は重要な役割を果たさなければいけませんので、それに積極的な意見を出してほしいということもありますし、それから私が強く関心を持っておりますのは外交・安全保障の分野です。これは、アメリカも中国もそういう経験を持っているのですが、やはり微妙で、扱いにくい問題になればなるほど、より民間的な、政府から距離がある組織、人々の間の交流によって、その両国が直面している敏感な問題について、意見交換をして、そしてどういう方向に進んだらいいのか、どういう風な対応策があり得るのかというものをやる。意見交換をすること自体は、非常に私は大事だと思います。日中関係においてもそういう交流がますます重要になってきたな、というふうに実感しております。
したがって、今回、そういう面でも両国のパネリストたちが新たな将来を見据えていく。まさに課題解決型の議論をしていただいて、国民の皆様方に、そのプロセスも含めて透明、明快に説明をし、議論をし、それを国民の皆様方に紹介できれば、この「第8回 東京-北京フォーラム」は大成功だというふうに思っています。私もその一員として微力ながら積極的に参加させていただきたいと思っております。

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