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東京コンセンサス
―日中の民間による日中関係発展の提案について―

 第8回、東京-北京フォーラムは2日間にわたって東京で行われ、政治経済、安全保障、地方、両国民間の感情の相違に関して総勢で約100人の両国の有力者、有識者が議論に参加した。
 私たちの関心は、日中両国は国交正常化40年をきっかけに、相互信頼を深化させ障害を克服し、いかに両国関係の安定的な発展を促進するか、にある。
 両国間には大きな共同利益が存在し、日々増え続ける共通課題に直面しているが、それらの課題は十分に解決されず、両国民間に相互不信や相互理解の相違が目立っている。
 私たちは、「対話の力」でこうした両国の障害を乗り越え、かつ両国民間の相互理解を深め、未来に向かって新しい関係を作り上げたいと考えた。
 この目的を実現するために、私たちは議論し合い、以下の合意をまとめた。
それを、日中の民間による日中関係発展への提案、すなわち「東京コンセンサス」として提唱する。

  1.  双方は次のように意見が一致した。日中両国は一衣帯水の隣国であり、両国は2000年以上の友好関係を持ち、共通する文化背景を有する。アジアにおける歴史的、地政学的な主要な強大な隣国として両国間には共通利益が多く存在する。
     そのため私たちの対話は、現実に存在する課題に一喜一憂するのではなく、長期的に共生し協力し栄える道を探り合い、揺るぎない信頼関係を構築するという究極の目的を見失わず、常に問題を冷静に見つめ長期的な相互利益の観点から実際的な解決策を探るための真摯な努力を惜しまない。
     
  2.  双方は次のように意見が一致した。日中両国には政治制度、社会体制、文化伝統などにおいて違いがあり、また、それぞれの発展の仕方は異なっているが、両国は相互に尊重しあい、共通点を見つけ出し異なる点は残しておくという姿勢により、両国国民の交流と相互理解を促進させ、相互の認識を改善していくべきである。
     両国の民間の対話は、国民同士の相互理解に支えられた政府関係の構築を支援し、両国関係を安定的に発展させ、両国が新しい世界の構築に枢要な役割を果たすうえで、さらに大きな責任と役割を与えられている。両国政府の政策は国民の支持なくして存立できないことは自明であり、両国国民は、自分たちが両国の社会に対してだけではなく、国際社会に対しても責任を持つに至ったことを自覚しなければならない。
     民間の様々な交流や対話は政府外交を補うものである。むしろ、私たちは政府外交が達成できないことについても、一歩や半歩先んじた議論を行い、課題や障害を乗り越える役割を担っていく。
     現在の日中関係において、国民同士の相互理解と相互尊重をいかにして作り上げるかが喫緊の課題であり、両国社会の各分野、特に政治家、経済人、メディア関係者、青少年及び地方同士の率直かつ誠実な対話が拡充されることを求める。
     
  3.  双方は次のように意見が一致した。地域情勢や世界情勢は複雑な変化の最中にあり、日中両国は双方の共通利益という観点から、日中両国は両国関係や・アジア地域・世界の3つの側面で協力関係を拡大し、日中間の自由貿易地域の構築を積極的に促進し、更にこれを地域、世界に拡大することを目指しつつ、両国および地域の平和や安定と繁栄に貢献するべきである。
     そのため、日中双方は次のように提唱する。東アジアの2つの大国として、日中はゼロサム思考を捨て、地域協力レベルの向上とアジア経済の振興、地域の平和と発展、協力体制を保つために尽力するべきである。
     
  4.  双方は次のように意見が一致した。アジアの安定が、アジアの発展と繁栄の必須条件であり、アジアにおける領土や海洋権益をめぐる問題は、アジアの安定の基礎に悪影響を与える。これらの問題は、率直かつ誠実な対話を通じて解決策が示されるべきである。
     民間対話は、政府とは異なる特別の使命を有しており、この観点から、われわれは、まず対立や衝突が顕在化しないように早急に危機管理と事態冷却の強固なメカニズムを構築することを、両国に求める。
     また、私たちは、領土などのデリケートな問題で両国民間の感情的な反発がさらなる悪化となることを防ぐため、議論を継続的に行うと同時に、こうした障害を乗り越えるための共同研究を進め、次回のフォーラムに報告することでも合意した。

以上の合意を実行に移すために、本フォーラムの日本と中国側主催者は今後の民間の対話づくりに責任を持って取り組むことを約束する。

日本(特定非営利活動法人)言論NPO
中国日報社
2012年7月3日

カテゴリ: 2012年 第8回