. 言論NPO主催「東京-北京フォーラム」公式サイト - 11月3日 分科会報告<メディア対話>

中国側報告

胡俊凱氏(『瞭眺』周刊社副総編集長、『環球』雑誌社執行総編集長):

 去年の「相互理解を深める」というところから「相互信頼を深める」ということにつなげることができたのではないかと思います。去年はギョーザ事件の話ばかりでしたが、今回はよりマクロな視点からメディアの責任という話になりました。それから、世論調査結果の分析について、客観的かつ踏み込んだ議論が行われました。中国の発言者からは、「調査結果は基本的には正しい。鳩山首相と王晨大臣からもご意見があったので、より確固たる自信をもって相互理解を進めないといけない」ということだったと思います。
 相手国に対する好感度を上げないといけないわけですが、これはまだ低い。すべてがメディアの責任によるところではありませんが、メディアに責任がないと言うわけにもいきません。メディアによっては客観的でない、事実ではないことを報道しているものもあります。メディアは相手の立場になってものを考えるべきです。
 文化的な背景・立場も異なりますので、メディアが、相手国を知るうえで国民が必要とするものについて責任をもつべきではないでしょうか。
 中国のちょっとした変化が世界から注目を浴びてしまうのは当然のことです。中国の将来の発展について不安になるのは当然でしょうが、メディアは誤解の解決に取り組むべきだと思います。インターネットのプラットフォームについても具体的な見解が出されました。
 政治家もメディアも、慎重な姿勢で二国間関係を構築すべきです。壊すのは簡単ですが、つくるのには時間がかかるからです。

カテゴリ: 2009年 第5回