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共同記者会見は、まず、言論NPO代表の工藤から、第2回東京-北京フォーラムの概要について説明が行われました。この中で代表は、「私たちは友好 事業をしたいのではない。お互いを尊重し、本音レベルで議論できる関係をつくりたい。そのためにも、継続的な議論の舞台を日中間に作りたいと考えた」など と述べ、東京-北京フォーラムの意義・重要性について説明しました。
続いて、中国日報社インターネット版副社長の周結氏は、日中政府の関係が冷めている現在、この民間の議論のプラットフォームが継続的に行われて、日中両国に共通の認識を作り上げることを期待していると発言しました。さらに、政策研究大学院大学副学長である白石隆氏は、今回のフォーラムは、中国と本音で議論しあうことによって「中国との信頼関係」を作り上げると 同時に、世論調査を組み合わせて議論を行うという点で、従来の他のフォーラムとは全く異なる事業であると語り、東京-北京フォーラムの意義を強調しまし た。また、中国日本友好協会副秘書長である袁敏道氏と、セブン銀行社長の安斎隆氏もそれぞれ、「本音で意見交換をすることによって、双方の誤解をなくし て両国民の友好的な感情をさらに深めることができる」、「このフォーラムは、日中両国お互いの理解が深まる太いパイプになる」と発言し、東京-北京フォー ラムは大変重要なものになるとその意義を強調しました。
その後行われた質疑応答では、「8月は靖国参拝といった歴史問題が話題になるが、フォーラムではどうなのか」という質問がなされましたが、それに対 して白石氏は、「現在の政治状況に左右されず、一歩引いた視点で歴史問題を見直すという議論を行う。さらに、日中という二国の関係だけではなく、もっと広 い地域の中の日中関係という観点から見直すことによって、見えない問題が見えてくる」と発言。また、袁氏は、日本と中国の関係を考えると歴史問題について 考えざるをえない。しかし、このフォーラムは歴史問題についてのみ話し合うための場というわけではない。中日関係全体を見た上で、フォーラムでは議論が行 われると答えました。さらに、中国側のメディアから出された、「昨年度の北京で行われたフォーラムについて日本のメディアの報道はあったのか」という質問に対して、代表 工藤は昨年度は日本側でも多くの報道がなされた。ただ、日中間に多様な議論があっても報道のされ方が不十分であり、靖国問題といった議論のみが一方的に報 道される傾向がある。多様な議論や論点を含め、報道すべきであると、日中両国のメディアのあり方について指摘しました。
今回の共同記者会見は、日本・中国双方のメディアから25名の記者が集まりました。
(報告 小堤)
2006年06月28日 21:40
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