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呉健民氏(中国外交部国際諮問委員会委員):
ひとつ感想があります。今の世界は、皆が考えさせられる時代です。このフォーラムのように色々な会議があり、危機への対応や今後の日中関係について話し合う。皆が集まり様々な議論が飛び交っているのです。それについて3点、申し上げたいと思います。
1つ目は「目標」です。このフォーラムをどのように進めるのか、ゴールを見出すことが重要です。持続的、継続的な発展、東アジア共同体構築をゴールにしようと。ASEAN+3では東アジア共同体構築を共通目標にしようと決めた、国の指導者はそう思っています。
歴史を振り返ると、様々な二国間、多国間の関係がありました。ヨーロッパでは独仏の争いがありました。互いに関係を結びたいにもかかわらず、失敗を繰り返し、最後にEUができたのです。二国間関係を、多国間関係で解決する、それによって共通の利益ができる。EUがどのようにできたかというと、学術界のエリートが、アイディアを出して話し合ったのです。このフォーラムがそれと同じような役割を果たせたらいいと思います。10回開催というのでは、まだまだ足りません。本フォーラムに政治や経済、そして世界への貢献を求めたいと思います。胡錦濤主席は、中日関係は「和」であればお互いに栄えるとおっしゃいました。
2つ目は「「心構え」です。日本は大きな失望感をもっているところがあるかもしれません。80年代には、ジャパンバッシングということがありました。中国は経済が拡大したものの、個人レベルではまだまだなのです。日本はアジア第一の座から転落しようとしていますが、しかし中国は発展していかざるを得ないのです。そういう面での心構えが必要だと考えています。日本が没落した国だと考えてしまうのは、気持ちの問題でしょう。そういった気持ちが、国際問題を引き起こすのだと思います。日本の気持ちの整理について、私たちもお手伝いしたいと考えております。
3つ目は「文化」です。 今までは、西欧中心の文化が中心的であり、技術などの分野でもそうでした。しかし、文化には短所があるものです。西欧は二元論的思考や、強者を優先するような考え方をしますが、一方の中国人は、天と仁ということを昔から言ってまいりました。アメリカのブッシュ政権時代、イラクなどをアメリカ的なものに改造する試みは失敗すると思っていました。中国は、昔から調和を求めてきたのです。違いを認めていくことは、アジアの文化の真髄であります。アジアでは西欧と異なり、宗教に起因する戦争がありませんでした。包容という面があるのです。このフォーラムで、「文化分科会」をつくってもいいと思います。
西側が近代に台頭したわけですが、アジアの文化が忘れられています。アジアの台頭の中で、アジアの文化は西欧とは更なる貢献ができると思います。日本も中国も、アジア文化、文明の一部なのです。そういうことを考えていただきたいと思います。
松本盛雄氏(在瀋陽日本国総領事):
簡単に感想を申し上げます。すでに、本フォーラムが多くの成果をあげていることをお祝いいたします。初めてこのフォーラムに参加して、非常に意義がある対話だと感じました。
まずは顔ぶれです。各界の錚々たる顔ぶれだと感じました。
次に、中身です。今回は「経済危機の下での日中協力」というテーマのもと、濃い議論が行われていました。また、大連という美しい場所で行われたことも印象深い。地方対話に少し出させていただきましたが、そうした広がりがまさにこのフォーラムの意義なのではないかと思いました。
それから、時期です。8月に予定されていたものが延期になったということですが、日本の政権交代後で、しかも中国の建国60周年という、節目に開催することができました。日中は、戦略的な互恵関係の構築ということを言っています。共通の利益のためにできることは、たくさんあると感じています。経済プロジェクトや、観光、人的交流など、色々な面で協力ができます。
一方で、相互理解はまだまだ欠けており、進めていく必要があります。世論調査の分析結果は、相互理解の必要性を示していると言えます。
それから、皆さんがこのフォーラムを成功させるためにとても熱心に動いておられることに感銘を受けました。我々政府も、そういったことを生かしていきたいと思います。また、色々な提言などが出されましたが、今後具体的な行動につながっていくことが必要だろうと思います。
すでに5回開催されましたが、「継続は力なり」であり、10回まで積み重ねて欲しいと思います。本フォーラムがその発信力や影響力で、大きな貢献をしていくことに期待しています。
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