. 3/3 - ページ 3

メディア対話後半③

馬氏:

 私が先ほど言ったメディアは、新聞・ラジオ・テレビなど伝統的な古い形のメディアです。
 しかしいまや携帯電話など新しいメディアの形態が成功しています。
 しかし資金がなければ成り立ちません。
 最近のメディアは報道と製作を分ける傾向があり、大きな視野が必要です。

会田氏:

 資本主義では、より少ない悪を選びます。
 資本からよりも、政府からの自由を選んだ方がより少ない悪です。そういう政治システムを我々は選んだのです。

張氏:

 飯田氏の文化関係の話について、私も賛成です。
 日本の映画は印象深かったです。
 80年代と今の状況は似ていると思います。80年代は日本の俳優や映画にとても影響を受けました。
 私の娘は日本の漫画のファンで、夢は日本に言って漫画を買うことです。
 日本と中国の大型共同制作が昔は多かったのですが、今は少なくなっているので、もっと共同制作をした方がいいですね。

飯田氏:

 日本では不人気だから主張しないということはありません。
 中国メディアが変わりつつあるということですが、政府批判についてやはり規制があるのではないですか。
 もう少し中国もその批判を受けて、横綱相撲してほしいです。

角氏:

 共同通信社の人が中国で暴力を受けたことについて、マスコミがそのような恐怖を経験していいのでしょうか。
 私は絶対にあってはならないと思います。
 公安当局はそのような存在であっていいのですか。そうであれば私は中国をとても恐怖に感じます。
 こういうことは頻繁にあるのですか。

張氏:

 メディア対する政府の態度は明らかになっています。
 政府は取材の自由に関して変化しています。中国国内のメディアだけでなく、海外のメディアに対しても姿勢に変化があります。
 インターネットのフィッシング事件の暴露はその姿勢の変化の顕著な表れです。
 今は不足はあるかもしれませんが、暴力の振る舞いを許しているわけではなく、個別の事件としてあの事件は起こったのです。
 中国は変化しています。中国政府も暴力を許しているわけではありません。

黄氏:

 法律の執行ですので、そこは誤解しないでください。
 中国の警察は少数民族と外人については慎重に扱ってるはずです。

国分氏:

 3つ話します。

 1つめは、中国のメディアへの要求です。
 中国は大きく変わりました。世界は中国に注目しています。
 ジャーナリストの使命感も大きく変わってきました。
 記者や政治学者の楽しみは、政府・権力を批判することです。
 中国はもうグローバルパワーです。中国の動きは皆が見ています。
 過去からは変わりましたが、過去との違いを見ても仕方ありません。

 2つめは、日本のメディアへの要求です。
 日本のメディアは内向き傾向が激しいので、夢を持たせるような報道をしてほしい。
 日本がどんどん小さくなっていってしまいます。
 政権交代は日本では重要ですが、世界的には特に重要ではありません。もっと世界第3位としてのメディアとして、もっと国際性をもった報道をしてほしい。

 3つめは、メディアは謙虚であるべきということです。
 読者や国民は何を考えているのか、日中の互いに直接交流、特に観光をもっと増やすことが大切です。
 民主党政権は観光を増やそうとしているようですが、これはもっと促進してお互いの魅力を知っていくべきです。その一翼をメディアが担うべきだと思います。

親カテゴリ: 2009年 第5回
カテゴリ: 記事